ゴードンマッタクラーク
基本的な回顧展。作品のスタイルごとに編集。記録写真や映像が多数展示されていた。
パフォーマンス的な要素や、建築事態を使っていることによって残すことが困難な作品。仕方がないけれど、わたしは「生」を感じることがあまりできなかった。スプリッティングの一部を目にしたときは気持ちが高まるのを感じた。
おもしろいことをしていたことは伝わる。だからこそ、そのとき見ることができなかったことにかなしくなる。
わたしは、今、同時代のそういうものをたくさん目撃しないといけないと思った。アンテナを張り巡らせないと。
再現や記録、そういうことがどんどん高技術で可能になっていく世界だとしても、そこに「生」を感じることができるのは、どうしてもその一瞬だけだと思うから。
だから私はスピードを求めることができないし、時間をかけることを大切にしたいと思うのかもしれない。
どうしてアートなんだろう。アートがいいんだろう。今に目を向けたい。